先月号では「かまやつ女」という新しい流行を取り上げた。夏なら麦わらのカンカン帽のような帽子、冬は毛糸の正ちゃん帽か野球帽をかぶった若い女の子のことだ。彼女たちは全身が女らしいファッションはかっこわるいと考える。男女平等が当たり前の時代に育てば、そういう価値観が拡大するのもわかる。
青少年研究所が最近発表した意識調査も「男らしさ」「女らしさ」の概念が崩れいてることを裏付けている。
同調査は日本、アメリカ、中国、韓国の高校生を調べたものだが、「女は女らしくすべきだ」という価値観について「あまりそう思わない」は日本の男子が38.6%、女子が48.6%、「全くそう思わない」が男子22.2%、女子28.8%だった。これは他の三国と比べても非常に高い数字である。
男女平等というとアメリカが先進国のような気がするが、アメリカでは「あまりそう思わない」が男子24.4%、女子31.3%、「全くそう思わない」が男子4.9%、女子7.7%であり、日本よりかなり少ない。
同様に「男は男らしくすべきだ」は日本の男子が「あまりそう思わない」が30.7%、女子が37.4%、「全くそう思わない」が男子20.2%、女子22.2%であり、これも他国と比べてかなり高い。
「男は女を守るべきだ」は、日本男子が「あまりそう思わない」14.8%、女子は22.2%、「全くそう思わない」が男子9.4%、女子10.7%であり、韓国とは似た傾向だが、米中よりはかなり高い。
「仕事がよくできる男性に魅力を感じる」は、日本男子が「あまりそう思わない」28.7%、女子が21.3%で、これも他国より概して高い。
こうして見ると、日本の高校生は、旧来の男らしさ、女らしさという意識が国際的に見てもかなり希薄化してきたと言えそうだ。だからこそ「かまやつ女」のような流行が生まれ、ユニクロのように完全ユニセックスの服が売れるのであろう。
しかし他方では、男らしさ、女らしさに限らず、若者らしさ、大人らしさ、社会人らしさなど、あらゆる「らしさ」が溶解していくだけで、実は若者は社会の中で何の役割も果たしたくないとのではないかとも思える。実際「結婚するなら金持ちがいい」に「全くそう思う」日本女子は33.9%、「まあそう思う」は37.7%いるのである。決して男女平等、自立心が増したというわけでもなさそうなのだ。