中古国産車

 2000年は若者の間に中古改造バイクの大ブームであった。スーパーカブやベンリーなどの業務用車にペンキを塗ったり、泥除けをはずしたりしたバイクがたくさんあった。ベスパの中古も人気で、どこから出てきたのか知らないが、さび付いたり、へこんだりしたベスパが、町に溢れた。
 ところがこの中古改造バイク、今年はずいぶん減った。代わって増えているのが国産の四輪の中古車だ。私が今まで見かけたのは、1965年頃のブルーバード。70年頃のやはりブルーバードクーペSSS。同じく70年頃のサニークーペGT。75年頃のスカG。65年頃のパブリカ。キャロル。ちょっと変わったところでは、80年頃のRX7、70年頃のホンダZなど。
 燃費や公害問題や安全性を今ほど厳しく考えずに、自由にデザインに専念できた時代のクルマの持つ奔放さが魅力なのであろう。軽なのにジェット機のデザインを模したホンダZなどは、冷静に見ればお笑いなのだが、しかしそれを本気でやっていた時代の熱気が伝わる。
 スカGのダッシュボードは今若者に人気の木目。キャロルやパブリカのボディカラーも今流行の「ゆるい」色。ただレトロというのではなく、ちゃんと今とつながる部分があるからこそ人気がある。事実、国産中古車のデザインと、今どきのカフェのデザインには相当共通 性がある。そういうところにも商品開発のヒントがある。