■4人に1人ができちゃった婚

 最近、若い人が結婚をするようになっているのではないか、晩婚化が止まっているかも知れない、という噂をあちこちで聞く。
 晩婚化自体は最新の統計を見ても止まっているとは言えないが、たしかに25歳以下の若い年齢での結婚が増えていきそうな印象は私もある。もちろん、35歳や40歳になってからの結婚が増えたために、25歳以下の結婚が目立つからにすぎないとも言える。しかしそれにしては、この噂、いろんなところで耳にする。
 

 



■第2次ベビーブーム世代はどんな親になるか?

 第2次ベビーブーム世代はどんな親になるか? 団塊世代がいかにファミリー市場の中核を担ってきたか、そしてそのファミリー市場が今後どう変化するかを、より詳しく見てみよう。  

 


■4人家族が大家族になる日

 国勢調査を元に世帯数の変動を見てみよう。
 1980年から2000年までの推移で見ると、夫婦と子供からなる世帯の数は1500万世帯前後でほぼ一定である。
 夫婦と子供から世帯は1960年には849万世帯しかなかったが、20年間で660万世帯も増えた。それまでの大家族が崩壊し、核家族化が進んだからである。その意味で夫婦と子供からなる世帯は高度成長期に増加した家族の形であると言える。
 しかし片親と子供の世帯は80年以降離婚の増加などによって増えており、男親と子供からなる世帯は30万世帯から55万世帯に、母親と子供から世帯は176万世帯から303万世帯に増えている。両者を合わせると2000年は358万世帯である。
 

 


団塊ジュニア

 団塊ジュニアは第2次ベビーブームと同じではない。普通 は団塊ジュニア世代は1971年から74年にかけて毎年200万人生まれた世代を指す。
だから約800万人だ。これを新聞では団塊ジュニアあるいは第2次ベビーブームと定義する。
 確かに、これは第2次ベビーブームである。が、実は必ずしも団塊ジュニアではない。 団塊ジュニアというのは、団塊世代の子どもという意味である。だとすると、同じ団塊世代でも、男と女では子どもができる年がずれる。団塊世代の女性が出産したピークは74年である。それに対して団塊世代の男性が父親である子どもの出生数のピークは76年である。さらに団塊世代の男性が父親である確率が一番高いのは78年生まれの子どもである。そのあとも、男性は年をとってからも子どもができるので、81年までは、出生数の過半数は父親が団塊世代の子どもなのである。そして、父母のいずれかが団塊世代という子どもの数のピークは76年である。
 まとめていうと、お父さんかお母さんが団塊世代である子どもが出生数全体の過半数を占める時代というのは、1973年から80年まで、ちょうど10年間続く。これが本当の団塊ジュニア世代だ!



■パラサイトシングル

  東京学芸大学助教授の山田昌弘氏の新著『パラサイト・シングルの時代』が出た。パラサイト・シングルとは親と同居をする未婚者のこと。進学・就職や結婚前まで親と同居するのは当たり前だが、現代は、地方でも大学や大企業の支所などが増えたので、進学・就職を契機に地方から東京などの大都市に人口が移動する傾向は高度成長期ほど強くない。また、これがこの本の主題だが、晩婚化のために20代後半、さらには30代になっても親と同居を続ける若い世代が増えている。
 こうした現象はマーケティングの世界でも注目されている。パラサイト・シングルこそが最も実質可処分所得の多い旺盛な消費者だからだ。
 山田氏の本はマーケティングの本ではないから、パラサイト・シングルが実際何人いるかについてはあまり触れられていない。そこで私なりの推計を示す。
 1995年「国勢調査」ベースでの推計。20〜24歳男=324万人、同女=337万人、25〜29歳男=185万人、同女=159万人、30〜34歳男=87万人、同女=53万人。合計1145万人である。
 これが2000年には1180万人となるが、特に、第二次ベビーブーム世代が25〜29歳になるので、この年齢層は、95年の343万人から2000年は434万人に増加する。所得が大きいパラサイト・シングルが増加するのである。ファッションも家電も自動車も旅行も、2000年は稼ぎ時なのである。



大シングル社会の成立

 言うまでもなく現在の我が国は少子高齢化が深刻な問題となっている。厚生労働省も1月に将来人口推計をやり直し、合計特殊出生率が2000年には1.36であったものが、2025年に1.39にまで回復するが、その後それ以上にはならないという前提を打ち出した(中位 推計の数字)。1997年の推計では2025年以降の出生率は1.61になると前提していたのだから、それに比べればだいぶ現実的な予測に変わったと言える。