カルチャースタディーズ概要
主要実績
発行資料
主宰者経歴
主な著書
culturestudies : diary
culturestudies : consumption
culturestudies : design marketing
culturestudies : youth
culturestudies : baby boomers
culturestudies : city
culturestudies : city
 
Tokyo Street File

What is culturestudies?

consumption004 自分にしか関心がない

 最近の若者は自分にしか関心がない。まずこの命題から始める必要がある。
 これは利己主義とは違うし、ジコチュウともややニュアンスが違う。そもそも自分の外側にあるもの、他者、社会に対して関心がないということである。つまり、逆に言えば、自分にしか関心がないのだ。
 たとえばメール。今や不況の一大原因とすら言われる。フリーターで金があまりないという若者でも毎月1万、年間12万円を携帯に出費している。
 では彼らは携帯で誰とコミュニケーションするのか。といえば、たしかに見知らぬ他者での出会い系サイトの利用もあるだろうが、実際ほとんどは知り合いとのコミュニケーションであることは社会学の調査からも明らかだ。
 もし携帯がなければ、漫画を読むせよ、電車の中で中吊り広告を見るにせよ、多少はそれまで自分が知らなかったことを知ることになる。もちろん新聞を読めば多少は社会のことを知るし、本を読めばますますそうだ。
 が、携帯にしか使わないとどうなるか。メールでやりとりされているのは、友人のA男とB女が別れたとか、C男とD女が付き合い始めたとか、E男が試験に落ちたとか、F女がけがしたらしいとか、まあ、何でもよいが、つまり友人たちのたわいもない日常茶飯事にすぎない。つまり、これまでは、車中で週刊誌を読んだり、その車内吊りをちらちらみたりして、芸能人や政治家の誰と誰がどうしたと言った情報をみていたのが、今では携帯によって、友人知人同士の中で自分たちだけの週刊誌をつくっているようなものである。新しい情報と言っても、その主人公はA男やB女のなのだから、きわめて狭い。こんな情報を一日何度もやりとりしても、自分の世界は広がらない。知識も情報も増えない。理解も深まらない。しかし自分とその周辺にしか関心のない彼らは、それで自足してしまうのだ。
 事例その2。女性の化粧も、今は自分にしか関心がない症候群に属している。化粧と言えば、それこそ他者に対して良い印象を与えるためという目的があると思うのは中年である。今の若い女性は、自分の満足のためだけに化粧をするのだ。他者にどう見えるかはあまり関心がない。異性の目は意識するだろうと思うのもおじさんの証拠。異性の目立ってあまり意識していないのだ。彼女たちはただ自分の満足のためだけに化粧をする。肌がすべすべになるとか、唇がぽってりするとか、化粧品のコピーが感覚的になっているのはそのためである。


consumption メニューへ戻る