最近マクドナルドの売り上げが減少していることは、新聞などでご存じの方も多いであろう。その原因は去年までは狂牛病と言われていたが、その騒動が鎮まっても、売上は回復しない。そもそも狂牛病以前から売上は低下していたので、本当の原因は別にある。
客層面で言えば、10代は人口が減っている。部活動帰りにおやつ代わりにマックを食べる中高生が減ったのだ。
また、少子化により、30代の子連れファミリー層も減った。しかし、本当であれば、人口の多い団塊ジュニアを中心とする若手社会人がたくさんマックを食べるはずだった。ところがこの20代のマック離れが激しい。
今の20代というと、マックが日本中に増えた1980年代に幼少期を過ごし、生まれたときからずっとマックを食べてきた世代だ。だからこそ大人になってもマックを食べ続けるはずだというのがマックの戦略だった。
日本マクドナルドの藤田田前会長は、かつて、日本人にハンバーガーをたくさん食べさせて、日本人の髪の毛を金髪にしてみせるとまで言ったと言われる。たしかに若者の髪の毛は金髪になった。が、マックは食べなくなってしまったのだ。なぜか。
直接的にはコンビニの食品の影響が大きい。弁当、調理パン、サンドイッチ、カップ麺など、なんでもござれのコンビニの品揃えにマックがかなわなくなった。
次にスターバックスの登場。若者は高校時代までに食べ飽きたマックよりも、都会的でおしゃれなスタバに流れてしまった。
マックは大量生産品的で、画一的だ。出てきた物をただ食べるだけでつまらない。店づくりも画一的、イスやテーブルは安物で、落ち着かない。トレーや容器、包装紙も、いかにも工業的で、人工的だ。店員も機械のような応対でつまらない。お店から漂う油のにおいもいやだという声が多い。
現代の若者は、自分が物に関与することで、自分に最適な物を作り出すことに喜びを感じる。出てきた物を食べるだけのマックより、自分専用のカップを使うことができ、自分なりに砂糖やシナモンが調整できるスタバの方がいいのだ。
また、スタバは空間もゆったりしていて、のんびりできる。容器や包装紙もどことなくナチュラルな感じがする。店員の応対もフレンドリーだ。そして街に流れるコーヒーの香りがいい。自分専用の個室を子供時代から持っていた現代の若者には、そうした自分の部屋の中のような居心地の良さが重要なのである。
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