カルチャースタディーズ概要
主要実績
発行資料
主宰者経歴
主な著書
culturestudies : diary
culturestudies : consumption
culturestudies : design marketing
culturestudies : youth
culturestudies : baby boomers
culturestudies : city
culturestudies : city
 
Tokyo Street File

What is culturestudies?

consumption001 丸ビル

 4月に開業した六本木ヒルズが毎日大変なにぎわいのようである。昨年は丸ビルが大人気であったことは記憶に新しい。もちろん丸ビルは今でもたくさんの人が押し掛けている。
 丸ビル人気というと、週刊誌などでは、中高年の女性に人気だからという理由だけで説明される。が、私の考えでは、丸ビル人気の背景には現在の日本の消費の様々な特徴が集約されている。
 まず、人口。今、子育てが完全に終わった50代前後は、最も人口が多い団塊世代が中心だという点。
 第二に、世代。この団塊世代以降の女性はアンノン族の世代。若い頃に、町歩きをしながら、ショッピングを楽しんできた世代だという点。
 第三に、新有閑階級の登場。新有閑階級とは社会学の概念であり、お金がそこそこあって、暇がたくさんある人、特に高齢者を指すが、私なりの解釈では、子育て終了後の中高年女性、そして今の日本の特徴として、20−30代の未婚女性などもこの新有閑階級に入ると言える。
 現代の消費は、基本的に時間消費である。金があっても時間がない人は消費できない。旅行はもちろん、音楽、芝居、映画などの鑑賞、スポーツの観戦など、すべて時間がないとだめだ。家でインターネットをするにも、DVDを見るにも時間が必要だ。だから、消費の新しい担い手は、常に時間のある人だと言うことになる。
 丸ビル人気の第四の背景は、地方の成長。消費トレンドというと東京から地方へと伝播するというのが常識だったが、今は地方の消費力も高い。総務庁の「家計調査」によれば、県庁所在都市別の家計消費支出金額が最も多いのは富山市、第2位は福島市だ。東京23区は7位なのである。(2000年の数字)
 地方の消費力を支えているのは、高速道路や新幹線などの交通網の整備だ。これによって、地方にも多くの企業が立地するようになり、賃金が上昇し、また東京近辺と同じ店もたくさんできたので、消費が伸びたのである。だから、東京駅から徒歩5分の丸ビルには、新幹線で日帰りできる消費者が何千万人も住んでいるということになった。
 第五に、ブランド。丸の内、あるいは三菱は、近代日本が産んだブランドだという点。エルメス、ヴィトンなどにある程度張り合える歴史と伝統を持っているということ。これが消費者の心理を刺激したのだ。


consumption メニューへ戻る