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団塊の履歴書 戦後そして地方の変貌

前文

 団塊世代は、高度経済成長期に、新潟県はもちろん、東北、九州などの地方から、東京、大阪などの大都市に、集団就職や進学という形で大量に移住した世代である。大都市に移住した彼らは、働き、結婚し、家族を作ることを通して、日本の社会と生活を大きく変貌させた。だから、団塊世代を論ずることは戦後の日本を論ずることに他ならない。本論では、団塊世代の歴史をたどりながら、戦後の日本と地方の変貌を検証することとしたい


001 出生

1947年から49年にかけて、毎年270万人近い子供が産まれた。45年は167万人、46年は185万人だから、5,6割も子供が増加したのだ。>> more


002 アメリカ

戦後日本の豊かさのモデルがアメリカにあったことは言うまでもない。第二次世界大戦後のアメリカは、ヨーロッパ諸国を遙かにしのぐ、人類史上未だかつてない豊かさを実現していた。>> more


003 集団就職

団塊世代は、消費や流行風俗を担う世代であったが、他方では、まだまだ労働者の世代でもあった。大量の中卒や高卒の少年少女たちが、大都市に就職し、工場や商店で働いた、そういう世代である。>> more


004 友達夫婦

団塊世代の夫婦は友達風だといわれる。男尊女卑ではなくて男女平等で民主的な夫婦。いつまでも恋人のように、友達のように仲が良い。たまには夫婦お揃いでペアルックを着る。そんなイメージだ。>> more


005 子育て

団塊世代の子育ては成功したのだろうか。団塊世代は1970年から85年までに1400万人以上の子供を産んでいる。これは同時期の総出生数2800万人のちょうど半数に当たる。>> more


006 古い日本

1878年、明治11年に、日本で五番目に人口の多い都市はどこだっただろうか。1位はもちろん東京だ。が、その人口はわずか67万人である。2位大阪29万人、三位京都23万人、四位名古屋11.4万人。そして五位は金沢で10.8万人である。さらに六位以下は、広島、和歌山、横浜、富山、仙台、堺、福岡、熊本、神戸、福井、松江、新潟、鳥取とつづく。現在と比べると、北陸、山陰の都市が上位にあることがわかる。 >> more


007 1955年体制

私は大学で講師をしているが、学生に話していると、つねに不安がつきまとう。自分の話し方が下手で、論旨が学生にうまく伝わっているかどうかが不安になるではない。そもそも自分の使っている言葉を学生は知らないのではないか、言葉を知らなければ、どううまく話しても伝わりようがないではないかという不安である。>> more


008 マガジン

テレビ放送が始まった1953年、テレビの受信契約数は1万7000件弱にすぎなかった。当時テレビ受像機の価格は20〜30万円。大卒初任給が1万円もない時代だから、今でいえばベンツのような大型高級車を買うようなものである。>> more


009 趣味にあった暮らし

NHKの人気番組「プロジェクトX」を見ていると、現在と比べると高度経済成長期の人間がいかに未来に向かって生きていたかが切実に感じられ、さぞかし当時の人たちは生き甲斐を持っていたか、幸せだったかとうらやましくなることがあるだろう。>> more


010 私生活主義

団塊世代が持つ「趣味にあった暮らし」に対する志向性は若いときから現在まで一貫している。言葉を換えれば「マイペース」で「楽しい」暮らしということだ。>> more


団塊世代論49回の連載は『団塊世代を総括する』として単行本化されました。
『団塊世代を総括する』